HONDA CBX(k)エンジン フルオーバーホール①
続いてCBXエンジンのフルオーバーホールを開始です。エンジン回転の落ちが少々悪い様ですが、どうなっているでしょうか。続きはコチラ!
EXポートのカーボンが何か違うものが蓄積している感じです、見覚えはありますが。
プラグの焼けが白っぽいですが、アイドリングの落ちが悪い事も考えるとキャブレターのスロー系にも不具合があるようです。
カムジャーナル、ヘッド側ともに少々深い傷が入っています。伺ったところ長く不動だった車両を起こしているので、たぶんリスタート時に入ったのではないでしょうか。異物が噛みこまなくても固着しているところをいきなりまわし始めるなどの原因でもこういった傷は入ると思います。
カーボンの付き方が気筒によってまちまちです。
走行中の砂利に見えますが、このエンジン丸塗りされているので、もしかしたらブラストのメディアかも。
テンショナーはもうクラックの入っていないエンジンは無いと思います。
やはりシリンダーは錆ていました。結構深い段差を感じるので、ピストンは0.5オーバーサイズにする予定。
腰下は問題無いと思いましたが、
残念ながら捩れが出ています。ジャーナルの真ん中の振れが一番大きく、端に向かうにつれて小さくなる通常の曲がりであれば修正可能なのですが、端のジャーナル部の振れの方が大きい場合などの捩れがあると修正は不可能です。
もちろん今まで走行していた事を考えれば使用することは可能です。しかしそれはメタルの厚みで調整して捩れを逃がす方法しか取れません。CBXのクランクシャフトは長さの割に細く、調子を崩した状態で走行していると必ずクランクが曲がり、悪くすれば今回のように捩れを起こしてしまいます。
ヘッド回りは特に問題になるような事は無さそうです。
ピストンは予定通り0.5オーバーサイズにするとして、カムシャフトのジャーナルはラッピングでなんとかなるか、クランクシャフトをどうするか。このあたりの方向性が決まれば続いて作業に進めそうです。