二機目のCBXエンジン完成
だいぶと間が空いてしまいました。
順調にエンジンは仕上がっており、報告の方が後からになってしまっております。
続いての2機目が完成しました。
このエンジンも分解前のテストなどが出来ず、慎重にオーバーホールを進めていきます。
がしかし、、、、カムホルダーを外したところで一つ目の問題発生。
カムシャフトジャーナル部に大きく削れたような傷があり、ホルダー側にも深く傷が入っておりました。
CBXのカムジャーナル部にはメタルが入っていないので、この時点でカムシャフトとシリンダーヘッドは交換となってしまいました。ヘッドを外し、シリンダーを抜くと、
#6ピストンが完全に焼き付いている、しかもコンロッドの大端部メタルに何らか異常があり、スムースに動かない。
クランクケースを割ります。
予想通り#6コンロッドメタルは焼き付いており、他のジャーナル部にも傷が入っておりました。
しかし全体を見渡すとさほど距離を走っているエンジンの様にも思えない、原因は既に憶測の域を出ないが、ある一時期僅かな時間だけオイルが回っていなかったのではないだろうか。
オイル切れなどで傷が入ってしまうと、その後オイルが回っていてもささくれ立っている部分から連鎖的にどんどん傷を深めてしまい、この様な結果を招く可能性があると思う。
今回エンジン仕様はWISECO67.5mmピストン+WPC&MOS処理。そしてWebカムのホットストリート。これによりバルブスプリングも交換になるのだが、高回転時に折れ等を招かない様安全作としてバルブスプリングにもWPC処理を施しました。
カムシャフトはハードウエルドといって、ノーマルをベースに山を作り直すのですが、付いていたカムシャフトが使えなかったので中古のカムをお買上げ頂く事となりました。また、アウターシムが使える程度なのでリフト量は極端に大きくなりませんが、オーバーラップが大きく回転馬力で走るようなエンジンになります。
エンジン外装部分は全てブラック塗装がなされ、かなり精悍なイメージ。ボルト類のクロームが丁度いいアクセントになっていると思います。
カム・シリンダーヘッド・クランクシャフト・コンロッドこれら全て交換となってしまいました。通常の劣化であればさほど問題にもなりませんが、オイル切れに依るエンジンダメージは悲惨な物があります。 今回このエンジンはオイル切れといってもほんの僅かな時間だけの様ですのでこの程度で済みましたが、もし長時間オイルが切れていると使える部分がほとんど無くなるぐらい悲惨な状態になりますので、本当にオイルレベルだけは定期的に確認するようにして下さい。