CBXエンジン フルオーバーホール 今年9機目

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今回のエンジンはいろいろと問題があり、Remotionでストックしていた中古部品を随分と投入した感じです。

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ヘッドカバーが後期モデルに交換されているのにマウントラバーは前期のまま。これぐらいなら全く問題ないのですが、カムチェンテンショナーBの取付ボルトが緩んでましたが、まだ外れてなかったのでこれも問題ありませんでした。ヘッドを外しピストンを見ると見たことのない形状。裏側にはALCOAと有りますが、やはり聞いたことのないピストン。クリアランス的に問題が有ったのかかなり縦傷が入っておりましたが、幸いな事にこのピストンの径が67mmだったので、WISECO3mmオーバーを使用することになりました

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#6コンロッドの動きが渋く、外してみると案の定メタルが焼き付いております。その原因を調べていくと、なんと#6コンロッドのロッド側とキャップ側で違う組み合わせになっている。これでは焼き付いて当然。幸いクランクシャフトの傷は浅く再使用出来たので良かったです。

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バルブスプリングを見ると社外品になっている、カムシャフトを良く点検してみると明らかにIN側の左右でリフト量が違う。

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しかもパルサーコイルのビスが外れていたり、クランクケースメインボルトが曲がっていたり、普通こんなボルト曲がることは無いと思うのですが。一体このエンジンに何が有ったのでしょうか。

カムシャフト・バルブスプリング・#6コンロッド・メインスタッドボルト・ケースメインボルトなど色々と交換になってしまいましたが、部品は何とか調達出来たのでいつも通りファインチューニングとして組立できました。

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ミッションドッグ部のバリ取り、シフトドラム&フォークの一部ポリッシュ、ピストン&コンロッドの重量合わせ(0.1g以内)、バルブのポリッシュやポートのスムーシングなどを行います。

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今回アイドリング時のごとごと音が気になるとの事で、プライマリーギヤとスターターワンウエイのハウジングを’82年式の物に交換した上でリビルト。クラッチアウターの音は残りますが、こちらは後からでも出来るのでクランクケース内のこちらを優先しました。

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何とか納得のいく仕上がりになりました。

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いろいろと考えたのですが、多分液圧縮で#6コンロッドを曲げてしまい、中古を探して組み立てたのだと思うのですが、その手に入れたコンロッドが既に違う組み合わせだったのではないでしょうか。またカムシャフトも同じ様な理由で、年式など何にも解らずただ手に入れた中古部品で組立、ついでにボアアップでもと。

このオーナーは中古で手に入れたのですが、前オーナーも多分ほとんど走行はしていないと思います。エンジン自体はスラッジ付着も少なく走行がとても少ないエンジンに見受けられます。なので余計にもったいない様な気がしました。