CBXエンジン フルオーバーホール 今年10機目
何点か不具合も有りましたが、想定内でしたので順調に作業は進みました。
久しぶりに走行が出来る車両だったので、分解前にテスト走行を行いました。大きく状態は崩れていない様にも思えますが、振動が大きく感じられました。
分解を進めていきます。テンショナーのクラックは通常通り?ですが、クランクシャフトのジャーナルに少々傷があります。しかしこの程度で有ればラッピングで再使用は充分可能でしょう。#6コンロッドが見事に曲がっております、もう最近ではこの程度では全く驚きません、想定内です。クランクシャフトの曲がりも8/100ほど出ており、基準値内とはいえギリギリですので修正してからバランス取りをします。振動の原因はこの2点に依るものと思われますが、この程度だと全然普通に走れてしまうのです。
方向性が決まれば修正加工を施していきます。
カムチェンテンショナーAはスライダー部のみ交換のリビルト、ギヤミッションドッグ部のバリ取り、シフトドラム&フォークの一部ポリッシュ、ピストン&コンロッドの0.1g以内での重量合わせ、ポートのスムーシングとバルブポリッシュ。これらが主なファインチューニングのメニューですが、その他にも色々と手を加えます。また、コンロッドを締め付ける時にはコンロッドがクリアランス分傾いてメタルを潰してしまうので、必ず隙間にシクネスゲージ等を入れて傾かない様にしてから締め付けます。
カムシャフトのジャーナル部も少なからずすじ傷が入っているので必ずラッピングしてから組み付けます。CBXはフリクションも多いエンジンですが、逆にこういった作業を積み重ねる事でその仕上がりも大きく変わってきます。
その他今回は塗装もし直し、リビルト、コンバージョンなどフルセットでの組み上げとなりました。
完成です。