RemotionTECH ForkValve 施工例 DUCATI M800S2R
車体はM800S2Rですが、S4R用フォークを持ち込まれ、チューニングしてから組込みます。 分解し、各部の点検から入ります。
状態としては悪くありません。しかし左右でオイルの色が違い、それが少々気になりますが、全てやり直すので問題はないでしょう。
通常はカシメてありダンパーAssyは非分解なのですが、カシメを取り除きバルブ本体を取り出します。
圧側のバルブを分解してみます。穴が6個空いているワッシャーみたいな物が有りますが、これが圧側の減衰力を発生させている(制御しているとは言えないので)オリフィスで、ワンウエイバルブも兼ねています。せっかくカートリッジダンパーを使っているのに、これではダンパーロッドタイプと全く変わりません。
伸び側バルブを分解します。こちらは通常のカートリッジの様にある程度シムで制御しています。バルブを取り付けているロッド先端部はネジ山を少し潰してロックさせているので必ずネジ山修正をしておきます。
実際のダンパーチューニング作業に入ります。圧側はこのままではシムを積層出来ないのでバルブを交換した上でシムを選定しチューニングします。伸び側もあわせてリセッティングを行います。
カートリッジを組立、ダンパーのチューニングは完了です。
車両はDUCATIですがフォーク自体はSHOWAのφ43倒立です。なので今回も消耗部品関連は全てホンダで揃えました。全て同じ車両で揃えられる訳ではありませんが、入荷時間や金額を考えるとこの方が合理的です。
インナーチューブにはチタンコート(クロムナイトライド)、アウターチューブには、Remotionで言うところのLub_mite(硬質皮膜処理をした後、二硫化モリブデンを析出させたもの)処理を施し、フリクションも低減させます。
先ずインナーチューブ側にメタル、オイルシール類を全てセットして、アウターチューブに組み入れます。次にダンパーAssyを取り付けます。
オイルを入れ、エア抜きをしてレベル調整し、スプリング、カラーなど順番に組立れば完成です。
完成したDUCATI M800S2Rの詳しい写真はカスタムページに掲載しておりますので是非ご覧下さい。