HONDA CBX750エンジン オーバーホール
今回はCBXはCBXでも750のエンジンオーバーホールです。
つい最近まで現行車だったRC42まで続くエンジンですが、細かい部分で欠品がいろいろあり、海外ルートを駆使して必要部品を集めました。
続きはコチラ!この車両はしかもポリスタイプで、実際白バイとして使用されていたのでしょうか、走行距離はかなり進んでる様に感じましたし、実際オイル消費量はかなり多いようです。
このエンジンの特徴でもあるオイルタペットを外し、位置管理して保管します。
内部のスラッジが多いです、またピストンは明らかに首を振っている跡が見られます。
アッパーケース側に何か落ちており、ACGチェーンテンショナー部品の一部と判明。この状態でテスト走行しているので、走行中に何もなくて良かったと思いました。
その他バルブ回りからもオイル下がりしていますし、シートとの密着も悪く吹き返しも起きています。
状態が把握出来ましたので修正に取りかかります。カムジャーナルは比べてもらえればおわかりになるかと思うのですが、ラッピングするとここまで違います。バルブは文字を削ってからポリッシュ。
ファイナル回りのベアリングも勿論一新し、シフトドラム&フォークの一部ポリッシュ、ミッションドッグ部のバリ取り。
そしてピストンですが、パーツリストで確認するとオーバーサイズの設定が無いのです。しかし輸出用のパーツリストで確認すると設定が有りました。
シリンダーはまだ新品が国内に有りましたが価格がかなり上がっており、また新品のシリンダーでピストンが再使用出来る訳ではないので今回は海外からオーバーサイズピストンを仕入れボーリングして組み込む事にしました。その他折れていたACGテンショナーやヘッドガスケットなど国内で手に入らないものも何とか今回は揃えることが出来ました。
で、いつも通りコンロッドもピストンも0.1g以内の誤差で重量合わせしていきます。
ポートもなかなかスムーシングのし甲斐がある形状で、整えていきます。
特殊工具でタペットを組んでいきます。バルブクリアランスの調整がいらないというのはとても楽なんだなあと実感しました。
エンジンの基本はRC42と同じなのですが、細かい部分で相違があり、またその部分がウイークポイントで既に部品が国内に無い状態。
いつも通り海外のネットワークを駆使して何とか今回は部品を揃えられましたが、今後はCBX750も難しくなってくると思うのでもしオーバーホールをお考えであれば早めの方が良いと思います。